選手としても、監督としてもとんでもない実績を積み重ねてきた野村克也さんが、お亡くなりになられました。
僕と同じく、朝の速報で知り驚いた方も多かったのではないでしょうか?
個人的には、野村さんの本を読み漁った時期があり、野球ではなく、ビジネス書として読んでおり、たくさん勉強をさせていただきました。
その中でもとても印象的だったのが人材育成術についてでした。
そこで今回は野村克也さんの名言・脇役の一流を目指せの真意についてや、人材育成術についてご紹介していきます!
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野村克也の名言・脇役の一流を目指せ。の真意とは?
それでは早速ご紹介していきましょう!
野村さんの数ある名言の一つである「脇役の一流をめざせ」という名言をご紹介していきましょう。
この言葉は野村さんがヤクルト時代にミーティングで発した言葉で、当時から守備は抜群にうまかったのですが、体は小さく、バッティングに自身のなかった宮本慎也さんは、まさに自分の目指す方向だと、感じました。
そんな宮本さんに、野村さんは「ホームランを1本打つなら、ヒットを10本打て」と指示をし、身体能力に恵まれていない選手の目指す方向性を示しました。
プロ野球に入団する選手は、ほとんどの選手が、周りからチヤホヤされ、自分が一番だと思っている人たちの集まりだからこそ、脇役として生きる道があるというのが言葉の真意ですね。
まさに映画などでも全く同じで、主役ばかりでは映画そのものの成立が難しくなりますね。
主役を光らせる一流の脇役がいるからこそ、作品自体が素晴らしいものとして成り立ちます。
結果として、この言葉から自分の進むべき道を見出した宮本慎也さんは、ご存知の通り脇役の一流としてゴールデングラブを10度、2000本安打を記録するなど、素晴らしい活躍を収めました。
もちろん、宮本慎也さんがここまで活躍できたのは、野村さんの教えのみのお陰ということではなくて、本人の努力や、他の方の影響もあったとは思いますが、それでも一番初めのきっかけを与えてくれたという面で、とても大きな出会いだったということが言えますね!
野村克也の元で育った脇役の一流の選手はどんな選手?
野村さんの元で、育っていった名選手は数多くいらっしゃいますが、その中でも脇役の一流と思われる選手にフォーカスしてご紹介していきます。
まず一人目は土橋勝征さんです。
関東のナンバーワンない車種としてヤクルトに入団するも、2年目にはファームに定着してしまいます。
そんな中野村さんが監督に就任され、バットを短く持ち、確実性を上げたバッティンへの改善と外野へのコンバートを実施。
これにより出場機会は増え、野村野球への順応にも長け、また豊富な練習量の甲斐もあり、力をつけて、日本シリーズでは野村監督をして「陰のMVP」とまで言わしめる選手となります。
どこか地味で堅実なイメージの強い、しぶさを感じる選手でしたが、大事な場面で大きな仕事をやってのけるとても勝負強い選手でしたね。
次に渡辺直人選手です。
入団当初はアッパースイング気味だったため、レベルスイングへ矯正。そしてセンター方向から逆方向へのバッティングを心がけるように指導されました。
そして常々、脇役としての自分の仕事を考えるように指導を受けました。
1番や2番でチャンスメーカーとして活躍し、入団から3年連続でチームトップの盗塁数をマークすることができました。
そして現在39歳と、プロ野球選手としては、高齢だと思いますが、脇役に徹することでチームから必要とされ、現役を続けることができています。
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野村克也の監督としての人材育成術に驚愕!
野村克也さんの人材育成術の中で、とても印象的なものの一つに「無視、称賛、非難」というものがあります。
これはヤクルト時代から常々口にしていた言葉ですが、この三つを選手によって使い分けることによって、選手たちを育成していました。
まず実力不足な選手に対しての無視。
これはある種の門前払いの状態で、まだまだ実力不足であるため、自分の実力不足を認めて、謙虚に粘り強く努力をすることを試されている状態です。
この状態の場合、しぶとく精進していく他に道はありません。
そしてある程度力をつけてくると、次はこの称賛です。
称賛されることによって、これまで無視をされてきた選手が、俄然モチベーションが上がるのはいうまでもありませんね。
しかしこの状態も実は試されているわけで、ある程度力をつけた選手が、さらに上のレベルに上がっていけるかは、謙虚さを持ち合わせているかどうかが鍵になります。
そして最後に非難です。
活躍している選手は活躍しているほど、それと同時に非難、中傷、批判が降りかかってきます。
しかし野村さんは、周囲から避難されてこそプロだとおっしゃっており、まさにそんな状況でも、自分の決めた道を突き進むことのできる信念の強さを試されています。
他にも、「文句を言われてるやつだけが、一流と認めているやつ」と公言しており選手たちとすれば、これらを公言されることにより、的確に現在の自分のポジションを把握し、向上心を持ちながら、練習に取り組むことができたのではないでしょうか?
多くの実績を残した野村克也さん。
そんな中でも、モットーの一つに「財を残すは下、仕事を残すは中、人を残すを上」という言葉がありましたが、まさしく多くの優秀な人材を残されました。
ご自身のモットーを全うされた、素晴らしい方でした。
心よりご冥福をお祈りします。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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